こんにちは、レフです。
先日私の母親が帯状疱疹にかかりました。場所は右目の端からこめかみ、髪の生え際部分が赤くなっていました。母親は「頭も痛いので、脳梗塞かもしれない。」と心配したのですが、「ろれつが回らなくなる」「腕の麻痺やしびれ」等の症状が見られないことから「脳梗塞ではない」と説明して安心してもらいました。
翌日内科で診療してもらうと帯状疱疹でした。今回は帯状疱疹で頭痛がひどい時の5つのポイントをまとめてみました。
1帯状疱疹と頭痛の原因
帯状疱疹になる原因は、水痘(すいとう)帯状疱疹ウイルスに感染するためです。子供の時に水疱瘡(みずぼうそう)になり治った後にもこのウイルスが身体の神経節に潜んでいます。その後加齢・ストレス・過労などで免疫力が落ちた状態でウイルスが活性化して帯状疱疹を発症するのです。
身体の左右のどちらか片方に、ピリピリとした痛み、赤い斑点、小さい水泡が帯状に現れるのが帯状疱疹の特徴です。
痛みの原因はウイルスが神経にダメージを与えることと、血管が拡張して周りの神経を圧迫するためです。帯状疱疹で頭痛を感じるのは発熱と並んで合併症として併発するケースがあるのです。
2帯状疱疹の症状
症状の時間的経過を見ると、まず皮膚の違和感やピリピリした神経の傷みを感じます。次に体の片側に帯状に赤い斑点が現れます。患部にはやや強めの傷みを感じます。これは皮膚と神経双方でウイルスが増えて炎症が起こっているためです。
続いて斑点の出ているところに水ぶくれが出てきます。水ぶくれはかさぶたに変わっていきます。この間に治療を行いますが治るまで通常1週間から2週間を要します。
水ぶくれの大きさは米粒位から小豆大となります。水ぶくれができると中央部分はやや窪んだ状態となります。これらの外傷に加え発症か所(身体の片側)に痛み、かゆみ、発熱、頭痛などを伴います。
特に目や耳の周辺に発症すると耳鳴りや難聴、顔面神経痛などの合併症をおこす場合があります。これは「ラムゼイ・ハント症候群」と呼ばれます。さらに重症だと髄膜炎(ずいまくえん)や脳炎になるケースもあるので早期治療が大切です。
また身体の一部の箇所だけでなく全身に発症した場合は入院が必要になることもあるので注意と早期治療が大切です。
帯状疱疹の発症は50歳代から70歳代が多いですが、若い年代での発症も増えています。これは過労やストレスなどにより免疫が落ちていることが原因となります。発症部位は胸から背中にかけてが最も多いが、顔面から頭部にかけては約18%の発症割合で、頭痛も感じやすい部位といえます。
3帯状疱疹後神経痛
帯状疱疹の症状である水ぶくれやかさぶたが治った後に、ピリピリしたりチクチクした痛みが持続する後遺症が「帯状疱疹後神経痛」です。「帯状疱疹」の傷みは皮膚や神経の炎症による痛みです。
これに対し「帯状疱疹後神経痛」は神経の損傷による痛みとなります。
帯状疱疹後遺症が出ると症状が数か月以上続くこともあり、神経内科やペインクリニックなどでの専門的な治療が必要と言われています。
また帯状疱疹が発症した後、2日(48時間)以内に抗ウイルス薬での治療を行えば、かかりにくい傾向にあるようです。「帯状疱疹かもしれない」と思ったら一刻も早く医師の診察を受けましょう。
頭痛を含め痛みが強く残る場合は「神経ブロック」治療が採用されるケースがあります。「神経ブロック」は痛みが神経から脳に伝わるのを麻酔などで止める治療で、保険は適用されます。
痛みは神経を経由して【身体の部位のダメージ】⇒【脊髄(せきずい)】⇒【視床】⇒【大脳】に伝達されます。
視床とは脳の構造のうち、間脳の一部を占める部位。嗅覚を除き視覚、聴覚、体性感覚などの感覚入力を大脳新皮質へ中継する重要な役割を担う。(Wikipedia)
帯状疱疹後神経痛の時だけでなく、帯状疱疹初期の段階で痛みが強い場合にも「神経ブロック」は採用されます。
4帯状疱疹の治療方法
病院は皮膚科がメインとなりますが、内科でも診察してくれます。また顔面や耳回り、目の周辺に帯状疱疹が発症した場合は耳鼻咽喉科でも看てもらえます。通常飲み薬での治療となりますが、重症の場合入院して点滴治療を受けることがあります。
治療薬は「抗ヘルペスウイルス薬」がよく使用されます。薬の働きはウイルスの増殖を抑えて皮膚の炎症や痛みを和らげることと、合併症や後遺症をを抑えることです。薬の治療も発症から48時間以内に服用することが、早期回復につながり大切です。薬の効果が感じられるのは2日目位からとなります。
頭痛を含め痛みが強い場合は、「非ステロイド消炎鎮痛剤」が使用されたり、神経ブロック治療が行われるケースがあります。抗ヘスぺスウイルス薬も消炎鎮痛薬も、「症状が思ったように回復しない」からといって服用量を増やしたり、途中で止めるのはリスクが高いので止め担当医師の指示に素直に従いましょう。
5その他の注意点
帯状疱疹を治すに大切なことは、早期に(48時間以内)医師の診断治療を受けることです。これを意識するだけで症状の悪化を予防し、合併症や後遺症のリスクを軽減し結果的に回復を早めることにつながります。発症した時の日常生活での注意点は以下の通りです。
・無理をしないでゆっくり休みましょう。十分な睡眠をとり安静にすることが肝要です。
・患部は冷えると痛みを感じやすくなるので、お風呂に入る等血行が良くなるように身体を温めることを実践しましょう。
・帯状疱疹は人に移りませんが、水疱瘡にかかっていない乳幼児が水疱瘡を発症させるリスクがあるので、幼い子供との接触は特に気をつけましょう。
・帯状疱疹は再発するケースがあります。再発割合は4%レベルですが何度も発症する人もいます。
・処方薬の安くないので、「ジェネリック薬を使用できるか?」処方の窓口で聞いてみることをおすすめします。
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